ある「社長ブログ」より学ぶ
わたしの大学時代の尊敬する先輩で、関東の大手スーパーの社長がいます。
その規模、従業員数5,450人、店舗数342店舗。
そんな大きな会社の社長ですが、実に愉快な「社長のつぶやき」というブログを発信されています。
そもそもこのブログは、協力会社さんや従業員さんとコミュニケーションを図りたいという思いから始めたそうなのですが、大手スーパーの社長が面白おかしくブログを更新するのも…などの理由から一旦中止されたそうです。
ところで、スーパーのホームページというのはあまり見られることがないそうです。購買者も近隣の住民であることが多く、チラシで誘導するものの、お店で商品を決定することが多く、わざわざホームページをみて買い物をする、という消費者行動がとられていない。ことが多いそうで。
しかし、先に述べたようにこのブログの更新を中止したところ、レジに並んでいるお客様から「ブログ楽しみにしてたのに…」と声をかけられたり、取引先の業者さんからも「ブログやめたんですか！？」と聞かれるなど、実はかなりのブログファンがいることが発覚し、復活することにしたんだそうです。
ブログを見てもらったら分かると思うのですが、従業員数が5,450人もいる大きな会社の社長が書く内容とは思えないギャップが面白く、そんな社長のお店だから買い物に行く、という好循環ができているようです。
たとえ大きな会社の社長でも、威張らず、背伸びせず、個性を活かすことで、「こんな社長の経営するお店ならきっといいお店だろう」と、会社をうまくＰＲできていると思います。
また、そのブログではさまざまなビジネスやマーケティングに関する話題が発信されていて、私自身面白おかしく拝読しながら、とても勉強になっています。
大学時代から、大変面倒見の良い後輩思いな方だったので、まだまだ先輩には及ばないなぁと、私も見習わなくてはと改めて感じました。
文責
アサヒ印刷株式会社
代表取締役 茨木耕司
流通科学大学 商学部 流通学科（現マーケティング学科）卒業
卒論は「無店舗販売について」
