自社の広告・広報活動をデザインする①
長年このお仕事をさせていただいていると、『お任せするからとにかくよく売れるチラシを作って!』と言われることが時々あるのですが、そこからお話をする中で、『具体的に何をどう売りたいですか?』『ゴールは?』とお尋ねすると、『・・・。』というケースがあります。
前回も述べたように近年は広告一つとっても、多岐にわたるツールがあり、世代やターゲット、エリアによって使用するメディアが変わってきます。
例えば、ご年配の方にメルマガを送って、詳しくはWEBで!なんてやるよりは、昔ながらのハガキDMをお送りする方が効果があったり、反対に郵便物をこまめにチェックする暇もないような方にハガキを送っても、一度も見てもらえずにゴミ箱行きとなることも・・・。
せっかくの広告をムダにしないためにも、経営者がしっかりと目標や目的を明確にしておくことが大切です。
自社を理解し戦略を立て、ゴール設定をすることも必須となってきますので、マーケティング戦略を考える上で、まず自社の可能性や強み、そして弱点を分析していく必要があります。そういった分析をしていく際に有効な手法が以下のSWOT分析です。
以下に挙げるのはSWOT分析の一部になりますので、詳しく知りたいという方はご自身で調べてみてください。
S:強み(Strength)/自社の製品・サービスに好影響を与える内部環境の要素
W:弱み(Weakness)/自社の製品・サービスに悪影響を及ぼす内部環境の要素
O:機会(Opportunity)/自社の製品・サービスに好影響を与える外部環境の要素
T:脅威(Threat)/自社の製品・サービスに悪影響を及ぼす外部環境の要素
分析ができたら次は戦略を練ることになると思います。自社に合った戦略を考えていきましょう。
戦略についてはたくさん手法がありますが、過去に小さな会社にも有効なランチェスター戦略という手法について書かせていただいておりますので、ご興味があればご覧ください。(記事はコチラ)
このように、一概に広告や広報といっても単純なものではなく、こういった複雑な要素が絡み合っているため、『ホームページがあるから他は全部いらない』とか『予算が厳しいから、広告費を削減しよう』といった安易な手段を選択した結果、集客や機会の損失につながるのは、とても残念に思います。
次回は 自社の広告・広報活動をデザインする②
文責
アサヒ印刷株式会社
代表取締役 茨木耕司
流通科学大学 商学部 流通学科(現マーケティング学科)卒業
卒論は「無店舗販売について」