SDGsとマーケティング

SDGsとマーケティング

SDGs(エスディージーズ)とは、Sustainable Development Goalsの略で、
2015年に世界平和と協力を目的とした国連にて、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」
として加盟国すべてが承認した2030年を目標に定めた開発目標です。
17の目標とさらに具体的な169のターゲットで構成されており
【地球上の誰一人として取り残さない】世界を実現するための国際社会共通の目標です。




ここ最近、ニュースなどでよく耳にするようになったSDGs。

未来のために、地球と世界に貢献すること、というのは理解できる。

しかし、これを企業活動でどう生かしていけばいいのか?

ボランティア活動をすればいいのか?それとも、意識をするだけでいいのか?

個人として、会社として、一体何をどうすればいいのかわからないし、
もっと言えば定められている17の目標自体も漠然としすぎていて、よく理解できない。

そこで、理解するために自分なりにいろいろ調べたり、セミナーを受講してみることにした。

それまでのぼんやりとしたイメージが、なんとなくわかる程度には理解できたし、
これをビジネスモデルに落とし込んでいかなければならないということも、なんとなくわかった。

しかし、これは経営者側だけが一方的にやるぞ!とやっても意味がない。

いま現在クリアできていること、2030年に向けてこれから取り組んでいけることを、
社内全体で意見を出し合って目標を定め、その目標に向かって取り組んでいく。

それが、新たなビジネスチャンスのきっかけになったり、アピールポイントになっていくのではないか。

例えば、ガソリン車やハイブリッド車から水素燃料や電気自動車などへの技術革新もそうであるし、
ポリ袋からエコバッグやバイオマスレジ袋への移行、紙製のパッケージが増えてきているのもその一つである。

このように企業の取り組んでいる姿が共感を呼び、新たなビジネスへとつながっていくことで、
社会にとってなくてはならない存在になっていくのではないか。

また、CSR(企業の社会的責任のこと。企業の責任を、従来の経済的・法的責任に加え、
企業の利害関係にまで広げた考え方。)に関しても、SDGsの一環として捉え、
地域ごとの課題を解決していくことに繋げていくことができれば、
よりよい社会の発展のために貢献できるのではないか。


仕事を通して、地球や社会に還元していくこと。

これこそがビジネスにおけるSDGsの取り組みではないかと考える。

今後SDGsを学んだ世代が大きくなった時、消費者として、就活をする立場として、
ネームバリューよりも『〇〇は××に取り組んでいるから』といった具合に、
企業を選択する時代がくるかもしれない。

そこに会社の規模は関係なく、企業としての在り方が問われるようになるだろう。


過去が今をつくり、今が未来をつくる。

できることから取り組んでみてはどうだろうか。



文責

アサヒ印刷株式会社 
代表取締役 茨木耕司


流通科学大学 商学部 流通学科(現マーケティング学科)卒業
卒論は「無店舗販売について」