「伝達手段」新聞折込
近年この業界も様変わりしてきました。
アサヒ印刷でもここ数年はデザイン制作を中心としており、印刷物、販促グッズ、動画、HPなど取り扱う商材も多岐にわたっています。
取り扱う商材を変化させた理由は、時代のニーズに応えるためです。
以前はチラシや宣伝といえば、新聞の折込広告やDMなど紙の印刷物が主流で、当社の仕事もほとんどが紙媒体を中心とした内容でした。
しかし、近年はホームページやSNSなどWEBを用いたものも非常に多くなっています。
そんな時代にも関わらず、なぜ新聞折込はなくならないのか?
今回は「新聞折込」にフォーカスしてみたいと思います。
「最近は新聞をとる人が少なくなってきたから…。」
とよく耳にする言葉です。確かにここ数年新聞の購読者数は減っています。
減ってはいるのですが、新聞折り込みには新聞折り込みにしかない強みがあるのです。
以下、その点についてお話したいと思います。
まず、新聞の購読層について。
新聞をとっている人は、比較的経済的に余裕があり、教育熱心な40歳以上が多いとされています。
健康食品、旅行、グルメ、塾、自動車ディーラー、ハウスメーカーなどのチラシが多いのはこのためです。
次に曜日ごとのチラシの種類について。
・日曜日:通販や求人。平日に比べゆっくり朝を過ごせる方が多いので、目に留まりやすい。
求人情報を探している人は日曜のチラシを見たり、たまたま求人を見た親御さんがお子さんに勧めたりするケースがある。
・月曜日:学習塾や教育機関関連のものが多い傾向。
・火・水曜日:スーパーなど即決内容。主婦層をターゲットにした内容のもの。
・木曜日:チラシ自体が少ない傾向。
・金・土曜日:ハウスメーカー、クルマ、電化製品、リテール(小売店)など休日に向けて集客を狙いたい内容のものが多い傾向。
このように新聞折り込みは、購読層や曜日ごとに目的や内容も決まっており、見る側もそれを目当てに見ているのです。
そこに、二次元バーコード(QR)やWEB検索などのツールを使ってホームページに誘導することによって、
さらに効果的なセールスプロモーションを行うことができるのです。
余談ですが、スーパーなどはチラシ内容だけでほぼ完結しており、WEBツールなどはあまり効果がないと考えます。
またリテールの場合、購買意思決定を左右するのはお店に入ってからの方が高い場合もあり、
必ず広告の品が売れるとは限らないので来店動機を作ることが必須となります。
いろいろと書きましたが、折込広告の場合、広告を入れたからと言ってすぐに効果が出るものではないので、
事前に対象とする層・曜日・エリア・内容などをしっかりマーケティングすることが大切です。
次回はダイレクトメールについて書いてみようと思います。
文責
代表取締役 茨木耕司
流通科学大学 商学部 流通学科(現マーケティング学科)卒業
卒論は「無店舗販売について」
消費者行動・広告戦略論・組織論を
中心に学ぶ。