ウィッグのおばちゃん1

1か月前、ファミマの店頭で出会ったおばちゃんの話(推定75〜80歳)

登場人物:
A子=ウィッグのおばちゃん
B子=その友達


ある日のこと。
ファミリーマートの店頭で、思わず足を止める場面に出くわした。

視線の先には、年配の女性が二人。

A子「ねぇ見て! わたしウィッグにしてん!」

B子「なんでそんなんしたん?」

A子「だって禿げてるから〜。」

あまりに率直な理由に、思わず目がいってしまう。

(あ、ずれてる)


A子「ほら見てん、にーちゃん笑いこらえてるやんかぁ!」

気づかれた瞬間、もう耐えきれなかった。思わず吹き出す。

B子「あんた、言わんかったら禿げてるってわからへんやんか」

A子「にーちゃん、見て。私のウィッグおかしない?」

真正面からの問いに、一瞬言葉を失う。

(ずれてる……とは言えない)

私「おばちゃんおもろいなぁ!お似合いですよ^^」

そう返すのが精一杯だった。


A子「にーちゃんありがとう。また会おうね〜!」

手を振りながら去っていく二人。

——あのウィッグは、本当に似合っていたのだろうか。

いや、考えるのはやめておこう。



つづく。